箱根には、古くから美術館が数多く存在します。
特にフジサンケイグループ傘下の箱根彫刻の森美術館は関東近辺では過去フジテレビでテレビCMが頻繁に流れていたので、ご存じの方も多いと思います。
他にも近年になってポーラ化粧品、ユニバーサルエンターテインメントなどの大手企業が次々に美術館を開館し、箱根は更に芸術の街に近づいています。
ここでは、箱根にある大きな美術館を5つ紹介するとともに、美術鑑賞にあわせて泊まりたい特徴ある旅館、ホテルをご案内します。
この文章は以下の方を対象にしています。
・美術館でゆっくり美術を鑑賞したい
・箱根でこだわりの旅館・ホテルを探している
箱根でどうしても行きたいこだわりの美術館
箱根美術館

創立者の岡田茂吉氏が、1944年に箱根強羅の土地を整備して「神仙郷」(※強羅地区の地形と地質を活かした池泉庭園、宗教施設)を整備、さらに1952年に箱根美術館を設立しました。
様々な美術館が存在する箱根で最も歴史がある美術館になります。

自然の山水美と人工的庭園美を調和させ、苔とモミジで彩られた「苔庭」、巨岩の岩組みが見どころの「石楽園」(一部非公開)、「萩の道」(9月頃見頃)など庭園としての美しさも人気となっています。
岡田茂吉氏の死後、収集された美術品により、熱海の「MOA美術館」が開館しました。
入館料一覧
区分 | 料金 |
---|---|
一般 | 900円 |
高校生 | 400円 |
中学生以下 | 無料 |
シニア | 700円 |
彫刻の森美術館
広大な敷地に様々な彫刻が展示され、特徴的なテレビCMで知名度を上げた「箱根彫刻の森美術館」ですが、歴史は古く1969年に国内初の野外美術館として開館しました。
敷地面積は7万㎡で、実に東京ドーム1.5個分になります。
美術館には、近代、現代を代表する彫刻家の名作約120点が展示されています。
また世界有数のコレクション数を誇るピカソ館も人気です。
緑豊かな庭園に美術品が展示されているので、屋内展示の美術館とは異なり開放的で、思い思いに芸術と触れ合うことができます。
レストランと物販エリアになっているショッピングモールは、かなりの充実ぶりで美術館オリジナルグッズのお土産を選んでいるだけで楽しい気分になります。
入館料一覧
区分 | 通常料金 | ネット割引 |
---|---|---|
大人 | 1,600円 | 1,500円 |
大学生・高校生 | 1,200円 | 1,100円 |
中学生・小学生 | 800円 | 700円 |
箱根ガラスの森美術館

箱根ガラスの森美術館は、緑豊かな箱根仙石原にある日本初のヴェネチアン・グラス専門の美術館です。
15世紀から19世紀にかけてヨーロッパ貴族を熱狂させたヴェネチアン・グラスは、まさに卓越した技を尽くした美の極みです。
現代ガラス美術館では、現在活躍中のガラス作家による斬新な作品も見ることができます。
大涌谷が一望できる庭園には、現代ガラス作品やクリスタル・ガラスのオブジェが展示されていて、屋内展示だけではなく、屋外展示も楽しめるようになっています。

展示だけではなく、体験工房も充実していて、ガラスを溶かすフェージングや、砂を吹き付けて模様を彫るサンドブラストなどを体験することができます。

入館料一覧
区分 | 通常料金 | ネット割引 |
---|---|---|
大人 | 1,800 | 1,700 |
大学生・高校生 | 1,300 | 1,200 |
中学生・小学生 | 600 | 500 |
ポーラ美術館
展示室は、ひとつひとつの作品が美しく鑑賞できるように独自開発の照明を採用。約10,000点のコレクションは、ポーラ創業家2代目の故・鈴木常司が40数年にかけて収集したものです。西洋絵画、日本の洋画、日本画、版画、東洋陶磁、ガラス工芸、古今東西の化粧道具など、多岐にわたります。優れた作品、豊かな自然、そして光に満ちた建築空間…。「共生」という理念が、美術館のすべてに息づいています。
2002年に箱根町に開館した比較的新しい美術館です。
「箱根の自然と美術の共生」をテーマに運営されています。
建物の多くが地下に配置され、自然の美しい景観を邪魔しないように作られています。

展示物はポーラ化粧品2代目社長鈴木常司氏が40年にかけて収集してきた美術品で、絵画からガラス工芸まで実に多岐に渡ります。また、世界中の化粧道具などの展示もあり、ポーラ美術館ならではのラインナップとなっています。
収蔵品は、モネ、ピカソを含む全10,000点と莫大な数です。
子供に美術館に親しんでほしいというコンセプトで、中学生以下は無料となっています。
入館料一覧
区分 | 料金 |
---|---|
大人 | 1,800円 |
シニア | 1,600円 |
大学・高校生 | 1,300円 |
中学生以下 | 無料 |
岡田美術館
箱根の小涌谷温泉に2003年に整備された美術館です。
美術館は、全5階からなり、展示面積は約5,000㎡とかなりの広さです。
日本、中国、韓国を中心とする美術品が集められており、箱根の他の美術館とコンセプトが異なります。
パチンコ製造メーカーのユニバーサルエンターテインメント創業者岡田和生氏が、日本で受け継がれてきた美術品を守るために設立した美術館です。
庭園は、15,000㎡の広大な敷地に、湧水、樹木などの自然がそのまま残されており、散策が楽しめるようになっています。
入館料一覧
区分 | 料金 |
---|---|
大人 | 2,800円 |
小中高生 | 1,800円 |
庭園入園料 | 300円 |
足湯入湯料 | 美術館利用者無料 |
美術館めぐりならこだわりのある旅館・ホテルへ
箱根本箱


2018年にオープンした「ブックホテル」
本をテーマにしたインタラクティブ・メディアホテルとのことです。
至るところで本が美しくレイアウトされており、レストランの中にも本棚がある徹底ぶりです。


本好きのためだけのホテルではなく、モダンな居室の外には、かけ流しの露天風呂が配置されています。


東京丸の内のアンティカ・オステリア・デル・ポンテで修業をしたシェフが作る本格イタリアンは、まさに芸術品です。


所在地:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1320-491
アクセス:箱根登山鉄道(ケーブルカー)中強羅駅から徒歩4分
強羅花壇


昭和5年に閑院宮載仁親王が夏の避暑用に建てた別邸を平成元年に全面改装して高級旅館として整備されています。
伝統的な日本の旅館を現代的にアレンジした和モダンな旅館です。


客室には露天風呂が配置されていて、美しい庭園を眺めながらゆっくりと温泉に入ることができます。


料理は、伝統的な懐石料理で、四季折々の旬の食材を生かした料理が楽しめます。


屋外ジャグジー付き温泉プール、岩盤浴、フィットネスジムなども完備されています。


所在地:神奈川県足柄下郡箱根町強羅1300
アクセス:私鉄箱根登山鉄道強羅駅下車-徒歩約3分
箱根小涌園 天悠


箱根小涌園は、箱根の小涌谷に藤田観光が整備したリゾート地です。天悠は、小涌園に2017年に開業した全室露天風呂付き湯宿です。


箱根小涌園はユネッサンが有名ですが、天悠はファミリー層が集うユネッサンとは異なり、箱根を静かに楽しむ高級旅館となっています。
所在地:神奈川県足柄下郡箱根町二ノ平1297
アクセス: 小田急箱根湯本駅より箱根町・元箱根行きバス小涌園下車
小田急 山のホテル
芦ノ湖の絶景が楽しめる、かつての三菱4代目社長岩﨑小彌太男爵別邸跡地に建つホテルです。


芦ノ湖畔では一番良いのではないかと思うロケーションで、美しい庭園と芦ノ湖の眺望がホテルから楽しめます。
歴史は古くホテルとしての開業は1948年で、ホテル外観にはレトロな雰囲気がそのまま残されています。


所在地:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根80
アクセス:箱根湯本駅→箱根登山バス・元箱根港行き(終点)まで38分、元箱根港からホテルまで送迎バスあり
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